般若心経
般若心経
真言宗成田山国分寺でも毎日毎座、般若心経を読み上げいたしております。また天台宗・真言宗・臨済宗・曹洞宗などの各宗派で唱えられ、なじみ深いお経が般若心経なのです。日々のお勤めで般若心経を読経されてみてはいかがでしょうか。
般若心経とは?
成田山国分寺は真言宗に属しておりますが、真言宗を含め日本における仏教のほとんどは大乗仏教で、般若心経は大乗仏教の根本思想である空の理法を説いたものです。おそらく、多くのお経の中で最も有名なのが般若心経でしょう。西遊記の三蔵法師のモデルといわれる玄奘三蔵が翻訳したものが日本で広く知られている般若心経で、これは、全六百巻という膨大な量の「大般若経」から、エッセンスだけを抜き出してまとめた、いわばダイジェスト版のようなものです。般若心経の「心」の文字がそれを表しています。正しくは「般若波羅蜜多心経」と言い、言語のサンスクリット語で分解し要約すると、「悟りをひらくための智慧を説いた教えの核心」という意味になります。
般若心経の内容は?
般若心経は「空」の境地を説いています。空の境地とは何事にもこだわらぬ心のことで、悟りにもこだわるな、煩悩の克服にもこだわるな、と教えます。煩悩の克服や悟りにこだわると、それが執着になってしまい、かえって悟れぬ結果になってしまいます。こうしたこだわりをすべて捨ててしまえば、おのずから空の境地がひらけ、彼岸つまり悟りへと到達できるということなのです。
玄奘三蔵の般若心経翻訳
般若波羅蜜多心経
観自在菩薩、深般若波羅蜜多を行じし時、五蘊皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したまえり。舎利子(お釈迦さまの弟子)よ、色は空に異ならず。空は色に異ならず。色はすなわちこれ空、空はすなわちこれ色なり。受想行識もまたかくのごとし。舎利子よ、この諸法は空相にして、生ぜず、滅せず、垢つかず、浄からず、増さず、減らず、この故に、空も中には、色もなく、受も想も行も識もなく、眼も耳も鼻も舌も身も意もなく、色も声も香も味も触も法もなし。限界もなく、乃至、意識界もなし。無明もなく、また、無明の尽くることもなし。乃至、老も死もなく、また、老と死の尽くることもなし。苦も集も滅も道もなく、智もなく、また、得もなし。得る所なきを以ての故に。菩提薩捶(捶は土へん)は、般若波羅蜜多に依るが故に。心にけい
般若心経の大まかな意味
玄奘三蔵の般若心経翻訳では理解しにくいので、わかり易く般若心経の大まかな意味を述べます。
修行によって深い智慧を観音さまが完成させた時、物体や精神には実体がなく空であると悟りを開き、あらゆる苦悩や災厄から抜け出すことができた。舎利子(お釈迦さまの弟子)よ、物体は実体の無いものであり、実体の無いのが物体である。つまり、物体の本質は実体がないということであり、実体の無いものこそが物体なのだ。これは、感覚や意識といった精神的なことも同じである。舎利子よ、すべての現象には実体が無いのだから、生じることも滅することも無い。汚いとかきれいということも無い。増えたり減ったりすることも無い。物体も無く、精神や感覚も無い、目に映る世界も無ければ、意識に映る世界も無い。悟りを妨害するものもなく、悟りを促すものも無い。老いも死もないし、老いや死がなくなることもない。苦しみの原因もなければ、苦しみを解決する方法もない。悟れないし、悟りもない。何もないのだから。菩薩さまは、こうした深い智慧によって、すべてにこだわりがない。こだわりがないから恐怖もない。誤ったすべての妄想からはなれて、究極の静寂の境地となる。過去・現在・未来の仏さまも、この深い智慧の完成によってこのうえなく優れた境地となった。比類なく最上の、すべてを明らかにする真理の呪文がこの深い智慧である。これは偽りなく、本当にすべての苦を除く。
ここに、この深い智慧の呪文を示そう。
行ける者よ。行けるものよ。彼岸に行ける者よ。
彼岸にともに行けるものよ。悟りと幸いあれ。
彼岸に渡る智慧の教え
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